レポート

8月6日(水)、都内にて「レッドクリフ」来日記者会見が行われました。登壇したのは、ジョン・ウー監督、トニー・レオン、金城武、チャン・チェン、リン・チーリン、中村獅童。会場は多くの報道人が詰めかけ、大盛況となりました。

●ご挨拶

 
ジョン・ウー:日本の皆さんこんにちは。これほど大勢の方が会場に駆けつけてくださって、本当にどうもありがとうございます。また、エイベックスにも特別に感謝したいと思います。皆さんの応援と支持があって、やっと20年来の夢をかなえることができました。中国大陸、香港、日本、韓国、アメリカ、世界各国の素晴しい出演者とスタッフに恵まれまして、素晴しい作品に仕上げることができました。皆さんの貢献のお陰で、これだけの成功を収めたと思っています。この作品は三国志の中でも一番有名な“赤壁の戦い”を基に描きました。友情と勇気に関する作品です。また、平和への願いを託していますので、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。作品の内容の他にも各出演者の名演技も楽しんでください。

トニー・レオン:皆さんこんにちは。東京でこのような形でお目にかかれて大変嬉しいです。映画をご覧になって気に入ってくれると嬉しいです。ありがとうございます。

金城武:諸葛孔明役を演じました、金城武です。こんにちは。こんなに大勢の方が記者会見に来てくださって本当にありがとうございます。よろしくお願いします。

チャン・チェン:(日本語)こんにちは、チャン・チェンです。日本の皆さんが『レッドクリフ』のためにこんなにたくさん来ていただいて本当に嬉しいです。記者の皆さん、ありがとうございます。私たちの映画を気に入ってくれたら嬉しいです。

リン・チーリン:(日本語)皆さまこんにちは、チーリンと申します。皆さまにお会いできてとても嬉しいです。よろしくお願いします。

中村獅童:甘興役の中村獅童です。早く日本の皆さんに見ていただきたいという気持ちでいっぱいだったので、今日のこの日を迎えることができて嬉しいです。これだけ壮大なスケールの映画に役者として参加でき、本当に嬉しく思っております。どうぞよろしくお願いします。


●「三国志」の映画化ということで、世界的にも注目が高く、プレッシャーもあったと思います。撮影をしていかがでしたか?撮影のエピソードなどありましたらお聞かせください。

トニー:実はプレッシャーは全く感じていませんでした。小さい時に「三国志」を読んだことがなかったので、この映画を通して「三国志」を認識することができたことはとても嬉しいです。

●7月21日に女優のカリーナ・ラウさんとご結婚されました。おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせていただけますか?

トニー:一緒にいた時間が長かったのですが、今でもとても楽しくやっています。ありがとうございます。

●諸葛孔明という日本でもとても人気のある人物を演じるにあたり、気を付けたことはありましたか?

金城:孔明さんは歴史上、三国志演義上、色んな分野で登場しています。僕は台湾で育ちまして、中国文化では孔明さんはお寺で祭る神様の一人としての存在でもありました。ですので、色んな面の孔明像を少しでも出せたらなと思いました。でも、一番大事なのは監督が描いている孔明像なので、全部ミックスして出しました。

●ジョン・ウー監督とは初めてのお仕事だったのですが、いかがでしたか?

金城:最高です(笑)。オファーが来た時は嬉しかったです。初めて監督と会ったのは、監督が『フェイス/オフ』で日本に宣伝に来た時です。僕もたまたまその場にいて、なぜだか食事に誘ってくれて、緊張しながら一ファンとして食事をしました。その時に何を話したか覚えていないのですが、最後に監督が「金城君はどういうジャンルの映画に出るのが好きなの?」と聞かれたので、僕は「コメディです。」と答えました(笑)。その時横にいたマネージャーに太ももをつねられて「アクションって言いなさいよ。」と言われました(笑)。そういうこともあったんですけど、それでも誘ってくれたことが嬉しかったです。監督は香港映画、ハリウッドにも行かれて、また中国に来ました。スケールの大きなこの大作に参加して、役者としてだけではなく映画好きとして色んな勉強ができたと思います。

●“赤壁の戦い”のキーパーソンとなる孫権を演じると聞いて、どう感じ、どのように演じられましたか?

チャン:とにかく驚きました。僕にとって初めての正式な時代劇だったので、それだけでも驚きでしたが、監督は僕に孫権の役を与えてくれたので驚きました。でも、その驚きがさめると今度はすごく嬉しくなって来ました。この映画は製作費も大きな作品なので、各地域から来た名優たちと一緒に仕事をできることを光栄に思いました。また孫権を演じることができることも共に嬉しく思いました。ただ、その喜びも長くは続かなくて、今度は緊張してきました。歴史上の人物を演じるので、そのプレッシャーはものすごく大きなものがありました。その後は孫権の役作りの準備に一生懸命取り組みました。

●映画初挑戦ということですが、いかがでしたか?何かご苦労されたことはありましたか?

リン:私は映画初挑戦でしたので(日本語)、最初は本当に緊張しました。新人ということで、うまくできないのでは、と自信が無くて困りました。役作りのために色んなレッスンのカリキュラムを組んでいただいて、演技をするということはどういうことなのかが、段々と分かるようになりました。こんな私のためにレッスンを組んでいただいたことにとても感謝しています。

●先ほどは流暢な日本語を話されていて、これで日本のファンもグンと心を捕まれたと思うのですが、何かお勉強をされたのですか?

リン(日本語):ありがとうございます(照)。そんなことはありません。これからもチャレンジしていきたいと思います。

●今回はずっと中国での撮影だったと聞いてますが、大スケールの撮影現場の雰囲気や、演じる上で大変だったことはありますか?

中村:スケール感は驚きの連続でした。お城でロケをした時は、どこかのお城に行ってやるのかと思ったら、この映画のためにお城を建てちゃったんです。エキストラの方も何千人単位ですし、中国の大地の中で映画のためにお城建てたりと、一つ一つのことに驚きました。最初、監督にお会いして話をした時に、あまりアクションもないし、最初の一週間は台詞中心で撮ると言ってたので、「もしワイヤーをやる場合は練習をしたいので事前に教えてください。」と言ったら「ワイヤーは無いから。」と言うことでした。ですが、中国に着いたその日に「ワイヤーをやるから。」と言われて、話が全然違うじゃないかと思いました(笑)。あの広い大地で全速力の馬に乗って、槍を振り回して向こうから向かってくる刀を反ってよけるのを、「できるか?」と言われ、答える間もなく「君ならできる。」と言われて(笑)やらせていただきました。それはすごく思い出深いです。数シーンしか出番がなかったのですが、出番をどんどん増やしてくださって、アクションシーンもどんどん出番が増えていったので、本当に感謝してますし、ありがたかったです。



●「三国志」の映画化はずっと持ち続けて来た夢だったと伺っています。映画が完成して、アジアでも記録的な大ヒットとなりました。今日のこの会場にもこれだけたくさんの人が集まることからもわかるように、日本でも注目されています。今の監督のお気持ちをお聞かせください。

ジョン:今の気持ちは一言では表現できないです。今まで、ハリウッドでも何作か撮ってきて、香港でも作品を撮って、日本に紹介しに来た時に取材を受けましたが、今日みたいなこんなに大勢の皆さんに来ていただくのは初めてです。非常に感激しています。本当に皆さんどうもありがとうございます。こんなに注目していただき、温かく応援していただいて、感謝しています。この作品は素晴しい出演陣に恵まれて、これだけの良い作品ができ上がりました。しかし、皆さまのサポートをこの会場に来てひしひしと感じていますし、それだけ大事なマーケットであるということを実感しています。今後も新しい作品の撮影の際には、現場で今日の皆さんの顔を思い出しながら心のサポートにして撮っていきたいと思います。私自身も友情を重んじますし、正に『レッドクリフ』の一番のテーマは友情です。強い敵に立ち向かうためには友人からのサポートが必要ですし、勇気も不可欠です。これは今回の作品を通じて皆さんに伝えたいメッセージでもあります。改めて皆さんに感謝を申し上げるとともに、今回の製作に莫大な投資をしてくださったエイベックスにも感謝したいと思います。お陰で20年にもわたる長年の夢をやっとかなえることができました。皆さんの力をいただいてこの作品に私の夢を託しました。これまでの三国志作品とは一味違うストーリーを楽しんでいただきたいと思います。一人一人の人物が生き生きとしてリアリティもありますし、その面白さも楽しんでください。

●この作品はスケール、アクション、ストーリーどれをとっても完璧だと思います。映画を観る人によって様々な観方があると思うのですが、皆さまはどんな風に受け止めてほしいですか?

ジョン:この作品を通じて伝えたいメッセージは愛、友情、勇気です。これがキーワードです。戦争は非常に残酷なものです。残酷なほど平和の大事さ、尊さを私たちは感じます。特に後編では焦点をあてて、そのメッセージを伝えたいと思います。もう一つ注目していただきたいのは、配陣、陣の使い方です。皆さんは書籍で読んだことがあるかもしれませんが、実際映画では観たことが無いと思うので、是非そこも楽しんでいただきたいです。様々な兵法もこの映画の中で再現しています。もう一つの見所は船に火をつけて敵陣に攻め込むシーンです。これも非常にスケールの大きな場面ですので、そこも楽しみにしていてください。今回の撮影はアメリカ、韓国、日本、香港、台湾、各地から様々なスタッフが集結しています。私たちの努力の結晶としてこの作品ができ上がったのです。アジア、中国の力でハリウッドに匹敵する作品が作れるという、私たちの実力を彼らに見せつけたわけです。ハリウッドのやり方で中国のストーリーを撮っていけるということが証明されました。

トニー:“赤壁”というテーマは実は色んな角度から描くことができる映画だと思います。今回ジョン・ウー監督は人々を励ますというテーマを取り上げて、真正面からこの映画を撮りましたが、私はこれがとても嬉しいです。この映画で皆さまに伝えたいメッセージは前向きなメッセージだと思います。団結の重要さ、愛、平和、希望が映画の中に全部込められています。これがこの映画のメッセージです。

金城:あまり言うことが無いんですけど(笑)。メッセージは先ほどおっしゃったとおり、大きな困難があっても友情や絆があって、団結すれば必ず勝てる、必ず夢がかなう、という前向きな意味が込められているんです。このようなメッセージはすごく良いなと思います。僕は前編を観たのですが、普通に面白くて、張雲、張飛、関羽などの人物の個々の登場に拍手したくなるほど、観たら嬉しくなっちゃいました。たぶん「三国志」ファンの方はそうなると思います。「三国志」ファンじゃなくても、アクションもあるし、ロマン、男と男の絆、友情、愛情も全部含んでいるので、すごく豊かな作品だと思いますし、どんな目線で観ても面白いと思います。

●撮影の途中で製作費が足りなくなって、監督が自腹を切ったとお聞きしたのですが、その分は返してもらいましたか?そんな監督を皆さんはどう思いますか?

ジョン:もし日本で大ヒットしたら必ず回収できると思います(笑)。この作品には非常に特別な思い入れがあるので、どんな困難や挫折にぶつかっても必ず乗り越えていこうと思っていました。天候不順も含めて様々な困難がありました。ハリウッドのやり方ですと、このシーンでオーバーした分は他のシーンでカットしてしまおう、というやり方で撮っています。しかし、私はそういうやり方をしたくなかったのです。全部のシーンについて丹念に準備しましたし、他のスタッフも私のために準備していたので、全部一つ一つ丁寧に撮っていきたいと思っていたからです。なので、私財をつぎ込んで撮影に取り掛かりました。でも、私は私財やお金のことは特に気にしていません。実はこの作品は準備から完成するまで3年半の時間を費やしましたが、私が稼げたのは、たった1日2食のご飯だけでした(笑)。でも、私はそれ以上の物によって報いられたと思います。非常に素晴しい出演者に恵まれたからです。
先ほど中村獅童さんもワイヤーアクションについて話していましたが、現場に着いた初日からワイヤーを使って槍を振り回すシーンを撮りました。ワイヤーの中で体を真っ直ぐにしなければいけないのですが、初めてなので、1回目の時は首をひねってしまったんです。でも本人はずっと黙っていて、7、8回撮ってオッケーが出てから、その話をアシスタントの人に聞きました。現場にいた全ての人が中村さんのプロの精神に感動しました。このような日本人の方々のプロフェッショナル精神は、私にとっても学び取ることが多かったです。
金城武さんも、事前に多くの参考書を読んでいて、私が見落としてしまったところも指摘してくださいまいした。お陰で生き生きとしたキャラクターになったと思います。素晴しい友人であるからこそ、助言してくださったと思います。ありがとうございます。
トニーは長年の友人です。現場では常に20キロくらいの重い鎧を着込んでいましたが、自分のシーンじゃなくても帰って休むことなく、他の現場で他のスタッフの面倒をみたり一緒に話をしていました。本当に全く疲れを見せませんでした。彼も私にとって貴重な友人です。
チャン・チェンを見てると、若い頃の自分を思い出します(笑)。理想に燃えつつ、反逆精神もあって、時には陰の部分も持っていますが、決してくじけず頑張っている若いときの自分を思い出しました。
リン・チーリンさんは非常に美しい方ですが、現場でも素晴しいサポートをして下さいました。
一言でまとめると、現場では非常に大変で資金面の問題もありましたが、私はこれだけ素晴しい友人に支えられて、様々な困難を乗り越えて、素晴しい作品に仕上げることができました。本当に良かったです。これらの全てのことはお金よりも大事なものです。
また、作曲を担当してくれた岩代太郎さんは素晴しい音楽を作ってくださいました。これによって映画は一層引き立てられました。ありがとうございます。
●ジョン・ウー監督の映画に対する思いを聞いてどのように思われましたか?

トニー:監督が自腹を切ったという話は聞いたことがあります。でも確かめることはしませんでした(笑)。そういうことを確かめるよりも、脚本を読み込んで役作りの準備しておいた方がいいかなと思っていました(笑)。聞けば聞くほど監督は負担を抱えますので、聞きませんでした。監督は素晴らしい方で、本当に良い人なんです。とても恩に厚い方です。この映画に出演して周りの皆さんと一緒に仕事をして、本当に一致団結しました。困難がある時は楽観的に前向きにそれを乗り越えようとしました。それが実現して本当に嬉しいです。

●映画は国を背負って戦う人々が登場しますが、明後日から始まる北京オリンピックでも、国を背負った戦いが繰り広げられると思います。国を背負って戦う人に何かメッセージはありますか?

トニー:全てうまくいくように、そして楽しんでいただけるようにと思っています。

金城:4年に一度の、選手たちにとっては一番大事な日だと思います。でも、プレッシャーを押し付けても、酷いと思いますので(笑)、各国の選手たちは今まで頑張ってきたものをそのまま出せれば良いと思います。後は、素晴しい中華料理を満喫してください。

●中村さんは、単身で中国に乗り込んだということで、不安なこともたくさんあったと思いますが、映画同様の信頼、友情関係は皆さんとありましたか?流暢な中国語はどうやって覚えたのですか?

中村:トニーさんが本当に優しい方で、無口なんですけど、いつもニコニコと僕のことを見てくださいました。まさしくああいう感じで(笑)。面白いことはやってないんですけど、いつもニコニコしてくれました。撮影中はホテルもご一緒させていただいたので、卓球やろうと約束したんですが、お互い忙しくて時間が合わなくてできなくて、食事も行けませんでした。クランクアップの日にちょっとしたメッセージと連絡先とプレゼントをいただきました。これは宝物です。色々なことを吸収したかったので、ずっと監督の後ろにいたり、近くにいたり、食事をご一緒させていただいたりしました。そうするうちに段々と僕が冗談を言って監督が笑ってくださったり、監督も冗談を言ってくださったりしました。こんな言い方は失礼かもしれないのですが、お父さんのようになって来て、とても可愛がってくださって楽しかったです。台詞も日本で覚えて行ったんですけど、現場に行ったら「やっぱりこういう風に言ってくれ。」と変わることが結構あったので、フィルムが回るまでずっと通訳の方に台詞を何回も何回も言っていただいて耳に焼きつけました。外国の歌を覚えるのと一緒で、音や聞いた感覚で覚えました。

●今回トニーさんが来日されているので、卓球の試合はやられるんですか?

中村:やってみたいですね。

●トニーさんはいかがですか?

トニー:今回はインタビューの数も非常に多いし時間も無いので、できないと思いますが、また次回を楽しみにしています。獅童さんからプレゼントをいただきました。出演した映画のテーマが卓球で、拝見したのですが、恐くてとても相手にならないです(笑)。皆さんも観たらびっくりすると思いますよ。

●出演者の皆さんの後編の見所を一言ずつお願いします。獅童さんからはワイヤーアクションのエピソードを伺いましたが、前編では酷暑の中の大変な撮影だったと聞いています。撮影中のエピソードはありますか?

トニー:後編にもたくさん見所があると思います。ピンチの場面、情感の部分、衝突の部分など、大体は物語の後半に盛り込まれています。今回この映画に出演して、色々と初めての体験をしました。こんなにエネルギーを必要とする映画は今までありませんでした。突然熱くなったり、突然寒くなったりするし、乗馬も立ち回りもしなければいけません。さらにお琴まで弾かなければいけないんです。色々なことをやらせていただいて、良い経験になりました。

金城:見所はクライマックスがたくさんある所ですかね。実は僕はまだ観ていないんです(笑)。ただ、諸葛孔明的には、後編は歴史上伝説的に語られている彼がやったこと、どうやって矢を集めたのか、どうやって風をよんだのか、火の船でどうやって突っ込んだのかとかが描かれています。前編も面白いのですが、後編はアクション的な場面がたくさんあると思います。でも、僕だけアクションシーンが無いので、そこは幸いでした(笑)。諸葛孔明という役なので、アクションが無いのは正しいと思います。5月末から始まって、夏を過ぎて秋前で僕の部分は終了したんですけど、皆さんは続けて真冬までやったみたいです。夏はすごく暑くて、鎧とか着ているのですごく暑いんです。皆の方が暑いんだなと思いながら、僕は団扇を持っていましたので、それが一番助かりました(笑)。

チャン:僕もまだ後編を観ていないので分からないのですが、炎上もありますし、一番の観せ場は最後の“赤壁の戦い”の場面です。ここで僕にもやっとアクションシーンがあったので、とても嬉しかったですし、病みつきになりそうでした。曹操軍のメンバーとは撮影現場で一緒にならないのですが、ホテルでバスケットをしていたら曹操役のチャン・フォンイーがたくさんの人を引き連れてトレーナーのように奮闘していました。何をしているのかと思ったんですが、最後に曹操軍と対面する場面になった時に、一緒に運動していたのは彼が率いる猛将役の人たちだったということがわかりました。撮影自体が「三国志」の戦いのようで、自分たちのメンバーはいつも団結しているのですが、敵陣とはなかなか合わないという感じでした。

リン:映画初出演なので、恥ずかしさがなかなか抜けなくて初めは困りました。トニー・レオンさんのような大スターと一緒にお芝居をさせていただいて、恥ずかしさをコントロールするのが難しくて、顔がぽーっと赤くなってしまいました。監督は小喬を演じる時に、柔らかさやしなやかさの中にも芯のしっかりした女性として演じて欲しいと言われました。前編ではしなやかで優しい小喬ですが、後編は芯の強さが前面に出てきます。

中村:僕の役どころ的には馬に乗って戦っているところや、戦闘シーンを観ていただきたいです。アクションシーンで10台以上のカメラを一斉に回して撮っていくのは驚きました。山の方を観たら、山の崖の方から撮っていました。それが迫力になって映像に現れていると思います。監督に初めにお会いした時も1、2時間ずっと映画のお話をしてくださって、監督の熱い気持ちが僕の心を動かしましたし、その思いは画面から伝わってくると思います。後編の僕のラストシーンは最終日に朝の7時ぐらいまでずっと撮って、そのまま飛行機に乗って東京に帰りました。後編なので、まだ観てないんですけど、ものすごく時間をかけて撮ったので、ぜひ後編も楽しみにして欲しいです。

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